総長からの「愛してる」
特に、私がいた施設は、良い評判は無かったから……
そしてそのいじめの現実にストレスを溜めた施設の子が、それを孤児院に持ち込む。
八つ当たりで行われるカースト制度による施設内のいじめ。
圧倒的な悪循環だった。
「だから、逃げるためにお金を稼ごうとしたのがきっかけ。
夜に出歩いたら、たまたま……そう偶然に買われて………」
そこで思い出す、あの男。
全てはあの夜にあの男に買われたことから始まったんだ。
「私が孤児院を出ることを止める人はいなかった。
順調に……計画通りに施設を出たあとは、アパートで一人暮らしをしてる。
だから……どうしてもお金が必要なの。
生きるためのお金が必要なの。」