総長からの「愛してる」
「言っただろ。俺はお前を救いたい。
救ってやる………美愛。
俺の家に来い。
お前の絶望も闇も過去の呪縛からも、全部から解き放ってやる。
これ以上ないくらいにお前に幸せを教えてやる。」
月明かりに照らされて、彼の首に浮かび上がったのは赤い右翼と炎の鳥。
初めて気付く、そのマーク。
あの時の、私を救った赤い翼……
「あなたは………」
私の視線の先に気付いた男は、口角をあげ、ニヤリと笑う。
「鳳凰 7代目総長、天瀬來叶だ。」
海の青と月の光に照らされて、炎みたいな赤い翼が輝く。
あの時の私を救ってくれたのも……彼だった。