総長からの「愛してる」
「……っく……ぅうう。」
疾風の泣き声を背に、迷いもなく入ったそこは……
「ら……い、と」
白い布を被され、命も心もない、來叶が寝かされていた。
「來叶ぉお!!」
來叶に縋り、大きな泣き声をあげるのは、お義母さん。
來叶の母親である、心が強いそのお義母さんのそんな姿を見るのは初めてで。
それが逆に、普通じゃないことを証明していたんだ。
「………どうして、動かないの?」
何か救いを求めて、彼の手を握るけど…
明らかに人の体温とかけ離れた冷たさに、また現実を見せつけられた。