総長からの「愛してる」



「こんな方法、ズルいとは思うけど。


俺の命は美愛に預ける。」




ズルい、どころじゃない。


卑怯だよ。



自分の命でさえ、ろくに扱えない私に、あなたの命を乗せてどうするの。



そんなの、耐えられるわけないじゃない。



私に、悠の命まで背負えないに決まってるじゃない。




「本気?」


「本気だ。」




聞かなくても、わかっていたけど…



そんなこと言われて、私が死ねると思ってるの?




「………死なせてよ。」



「美愛が死ぬのは止めない。」



「……っ、お願いだから、もう自由にさせてよ?!」




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