総長からの「愛してる」



私の言葉に、吉良と疾風は立ち上がった。



「來叶の子どもだろ?!
なんで、そんな簡単に産まないなんて言えるんだ!!」



吉良は私に怒鳴るけど。



そんなの理由は決まってるじゃない。




「だって、私はもうすぐ死ぬもん。」




そう。



私の望む未来に、この子を産ぬ選択肢はない。




「産みたいよ、心から。
來叶との赤ちゃんだよ?可愛くて仕方ないに決まってる。


でも、一人で育てられない。


來叶がいなかったら、私はきっと……途中で耐えられなくなる。



もう、一人は嫌なの。」




來叶の子を授かるなんて、夢みたい。



來叶と描いた2人の夢の一つ。



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