総長からの「愛してる」

最初で最後の恋愛


《side 廉也》



その言葉を聞いた瞬間、思った。



なにが『守る』だ、俺がお前を守るから勝手に俺の分まで苦しんでんじゃねぇよ。




でも、次の言葉で気付かされた。



お互いを支え合って、守りあってこその恋人なんじゃねぇか、って。




「美愛……お前を俺の、最初で最後の恋愛にしたい。」



「……………!!」




さらっとプロポーズみてぇなことを言えば、美愛は声は出さずにコクコクと必死に首を縦に振る。



……可愛いやつ。




「今日もこのあと、お前を連れてパーティーに出席する。


……ずっとそばにいろよ。」




美愛が隣にいるだけで、俺は立ち向かうことができる気がする。




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