総長からの「愛してる」
聞こえてきたのは、あまりにも可笑しな言葉。
“釣り合えるように”……?
「バカ。お前の方が綺麗過ぎるんだよ。」
こいつが自分の顔にコンプレックスを持っていることは知っている。
幼い頃から美人と言われ続けたことが、こいつの中では逆に負のイメージになった。
美愛は前に自分のことを『日本人離れ』と言っていた。
「美愛、俺の隣にいる理由は周りの目なのか?
俺の隣にいる理由は、俺がお前を好きでいることだけで、十分だろ。」
だから、気にすんな。
頭を撫でてやれば、見上げてきた美愛の瞳が潤んでいた。