総長からの「愛してる」
「……ーーー以上から、x=3となるので、代入するとyの値は……」
ガラッ
「雨宮美愛はいるか?」
もともとザワザワとしていた教室が、彼の登場で一気に騒がしくなる。
「桐生 海斗………」
どうやら彼だけのようだ。
それにしても、なんで私の本名が知られているんだろうか。
「……いるな。」
そう言うが速いか、彼は私の方に真っ直ぐ歩いてきた。
「何の用よ?」
「ついて来いよ。つーか、連れて行く。」
彼は、私の腕を乱暴に掴むと、そのまま教室のドアへと歩く。
「っ、ちょっと待って……!」
「うるさい。さっさと行くぞ。」
不機嫌なのか素なのか……昨日とは若干喋り方が違う。