総長からの「愛してる」
というか………
そんなに嫌いなら、手を掴まなきゃいいのに。
明らかな軽蔑の視線を向けてまで、私を連れて行かなきゃいけないの?
意味がわからない。
抵抗を試みるも、ただの女子高校生の私が暴走族幹部の男に勝てるはずもなく。
結局はズルズルと引っ張られて行く。
「……………。」
さっきまで、こいつらとは二度と関わらないようにしようと心に誓っていたのに。
誓いが破られるのは呆気ないほど速い。
「……………ぁ…」
階段に辿り着いた時、開け放たれたドアから、目の前の教室の中が見えた。
ーーー悠と目が合う。