総長からの「愛してる」
『待って!!!』
あまりのショックに掠れた声は。
たった一言の叫びすら、もうあげられなかった。
尋ねることすら、許されない。
かつて守ってくれた人に、今は傷つけられる。
ーー…これが私の罪だから。
ーー…これは、私の罪だから。
私なら幾らでも罰を受けるから。
どうか、お願いです。
未來の幸せだけは、奪わないで。
私は幾らでも堕ちてみせるから。
未來だけは、守らせて。
……ーーたった一つの願いさえ、叶えられない。
ここまで汚れても、
ここまで傷ついても、
ここまで涙を流しても……
私は自分の大切な人、一人すら守れない。