総長からの「愛してる」



悠希は優しすぎる。


來叶がいなくなった時点で、私を棄てられるのに……



いや、悠希だけじゃない。




“彼ら” が全員優しすぎた。





「未來のために、一緒に強くなろう。」



悠希の笑みは、いつだって温かい。




「あの頃に、戻りたい。」



「そうだな」



あの毎日が幸せだった、あの日々に。



苦しくて、寂しいから……




「でも、俺らは未來と一緒に、今を生きてるんだ。」



「うん。」




わかってるよ。


頭では理解してるよ。




でも、それでも……あの頃に戻れたら、



そう、考えてしまうんだ。



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