総長からの「愛してる」

彼らの居場所


《side美愛》




目を開けば、そこは全く見覚えのない天井だった。




覚醒し切れていない頭で、しばらくぼーっとして気付く。




「っ!!」




慌てて、鞄から携帯を出そうと飛び起きるが、いくら探しても鞄が見当たらない。



私は、立ち上がって…………違和感を感じた。




自分の今の状況を確認する。




モノクロ (黒多め) で統一された、部屋。



テーブル、ソファー、テレビ、クローゼット、ベッド、全身鏡。



それだけの家具で、きっちり整頓されているからか、生活感はゼロ。




そして、私がいるのは……というか、寝ていたのは…



キングサイズでふかふかの黒のベッド。



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