総長からの「愛してる」
…………出たくない。
というか、ここに来てしまった事実を消し去りたい。
そんなものは無理なんて百も承知だけど。
「美愛、出て来い。」
俺様な態度で命令してくる十六夜 廉也に呆れる。
どうせ、鞄がここにないことを見ると、そっちの部屋にあるだろうし、
今すぐ鞄が……正確には鞄の中のプライベート用の携帯が必要な訳で。
私には開ける以外の選択肢は無かった。
ガチャ
「遅ぇ。」
目の前に立つ、長身の俺様イケメン。
その後ろに見える、美男子+イケメン4人の男たち。
暴走族の幹部って、イケメンしかなれないわけ?