総長からの「愛してる」
「電話なら、さっきの部屋を使え。」
「うん。お借りします。」
きちんと断った私を、みんなが驚いたように見つめてくる。
人の部屋を使うんだし、常識くらいあるわよ。
失礼すぎる視線を睨みつけ、私はさっきの部屋に戻った。
出来るだけ入口から離れ、鞄から携帯を出す。
プライベート用の携帯は、出来るだけ見せたくない。
スマホ以外にも携帯があると知られるのが面倒だから。
携帯を開いて、表示されている時間に絶句する。
「えっ?!」
何度見ても、そこには『9:08』と表示されている。
私の記憶がある限りだと、確か夜中の11時だったはずだ。