総長からの「愛してる」



私の体と引き換えに、私はお金という “力” を手に入れる。



それが私のお金の稼ぎ方。




「また連絡するな。
お前の体気に入った。」



「わかった。待ってるね。」




男に背を向け私は部屋から去る。




途端に胸が詰まり、心が泣く。




ーーー…わかっている。


この行為は彼への裏切りだ。




それでも、やめるわけにはいかない。



やめたら私は生きていけないから。




ちっぽけな高校生の私が、この世界で生きるにはこんな方法しかない。






「………はぁ……」



泣く資格なんて、ない。



この商売は何十回、何百回としている。


もう何度も彼を裏切っているのだから。



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