総長からの「愛してる」



そして、今の私はあいつを恨んでいる。




だって……だって、



この前、気絶から起きた直後は、未來のことでいっぱいで忘れてたけど




あいつは、



私がどんなに身体を許しても、男にさせなかったことをした。





私は、何があっても絶対に、キスだけはさせてこなかった。




私にとって、キスは唯一の神聖な行為。





汚れた私に残された、たった一つの彼だけの場所。





それなのに……っ




「あんな男の女なんか、絶対にならない!」




でも、なによりも悔しいのは……



あのキスを拒みきれなくて……嫌だけど、それは嫌悪感とかじゃなかった。




私は、いつの間にか心を少しだけ許してしまっていた。




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