総長からの「愛してる」
「急にどうしたんだ?」
近寄ってくる灰色髪が、あいつと重なる。
『君は逃げらんないよ。今の君は僕のものだ。抵抗なんて無駄さ。』
嫌よ………あなたに触られるくらいなら、死んだ方がマシよ。
あなたに触られるくらいなら……っ
「いやぁぁぁああああああっ!!」
恐怖と悲しみの狭間で、私は目を閉じる。
『私が彼以外に触られるくらいなら、死んでやるっ!!』
彼以外に触られたくなんて、ないの。
彼以外、嫌なの。
彼以外、愛したくないの。
私は、
そのまま、真っ暗闇に落ちて行くように……意識が飛んだ。