総長からの「愛してる」
海斗と昴は一応、美愛のことに納得はしている。
旭と奏はしぶしぶ立ち上がった。
「今いる全員に声をかけとけ。」
俺の言葉に、今度は海斗が頷くと、先に幹部室を出て行った。
「旭、もう情報が回ってるのか?」
「そうですね、廉があの女を、『抱きかかえて』『キスをして』『名前を読んでいた』と、チェーンメールと口頭で出回っています。
しかも写真付きですよ。」
旭は面倒くさそうに、ため息を吐いた。
旭は美愛を認める気はねぇようだな。
まあ、その問題はとりあえず後だ。
「………この間、美愛が熱で倒れた時。」
昴は俺に忠告してきた。
隙を見せすぎてるってことだよな。