【企画】真夏の君へ、伝えたかった事。
◇夏 4.5日目
携帯を握り締め、陽斗に怒りの眼差しを向ける。
能天気に、こっちに来て。
わたしの辛さなんか、何も知らなくて。
それでも、君の仕草一つ一つに、胸が高鳴る自分もいて。
そんな・・・・・・
「そんな、何も知らんのに、何で会いに来たん!?
ずっと、待ってたのに!会えへん分、不安やったのに!
分かれたいんやったら、ちゃんと言って・・・・・・」
瞼の奥が熱くなり、喉が嗚咽で震えた。
切な気な君の顔を直視できずに、地面に吐き捨てるように叫ぶ。
「わたしだけ、想ってるみたいやんか・・・・・・っ」