2つの地球

他になにがある。
私が今まで勉強してこなかった分
するのかと思ってた。
「とりあえず放課後な！」
そう言って和哉は行ってしまった。
放課後。
「あー勉強したくない。行きたくないよー。でも、和哉に怒られるし…」
ガラッ
「花梨！いってらっしゃい！」
パンッ！
「え…」
そこには和哉と拓馬がいた。
ケーキ。輪飾り。お花。
色んなものがあった。
「なにこれ…どうしたの？」
「お前のお別れ会だ。」
お別れ会…和哉と拓馬だけで用意してくれた。
「ありがとう…」
「お前のためだ！なんでもする！」
「うっ…和哉ぁぁぁ…拓馬ぁぁぁ…」
私は泣いてしまった。
2人の優しさが心に染みた。
「お前はどこに行っても俺の彼女だ。」
「和哉ぁぁぁぁぁ…」
行きたくないそう思ってる自分がいる。
行かなきゃダメなのに…
「和哉。拓馬。相談していい？」
「「何だ？」」
私は泣き止んで今の気持ちを正直に話した。
「私ね…行きたくないって思ってるの。
心のどこかで。行かなきゃ行けないのに
なんでかわからないけど行きたくないって思っちゃうの…」
「花梨…」
「今が幸せ過ぎて壊したくないの。」
幸せ。私は本当にそう思う。
こんな仲のいい友達、彼氏がいる。
でも、会えなくなるから。
辛くなるから。
「花梨、俺は何も変わらない。この関係も変わらない。拓馬も俺もお前の味方だ。いつになるかはわからない。でも、お前のとこに行くから！必ず！」
和哉の言葉が私の心に響く。
「俺もだ。和哉と同じ。行く。お前のとこに行く。」
「2人とも…ありがとう…！」
「さぁ食べるぞ！」
「え？私より先に食べる気？」
「いや、めっそうもございません。」
2人とも私の味方。力強い。
行く！私は地球に！
今度こそ弱音は吐かない。
そう私は決めたから。