真夏の残骸
別に勘違いされていたって、わたしには何の関係もないはずだ。
関係ない…はず、なのに。
どうしてこんなに心がざわついているんだろう。
抑えきれなかった想いが咽喉までせりあがってくる。
「…きりのくんも同窓会、来るの?」
いつの間にか想いは言葉になっていた。
声が震えていることが麻実に伝わらないことを祈る。
しかし彼女はそんなことに気付く様子もなく、あっけらかんと言った。
「きりのは来ないってさー」
「……そ、っか」
返答した声は自分でも驚くほどに落胆していた。