真夏の残骸
あっという間に同窓会の日はやってきた。
今日のために買ったノースリーブのワンピースは少し丈が短い。
何度も鏡とにらめっこをするわたしはまるで恋する乙女のようで、ひとり苦笑した。
大好きなひととデートするみたいにはりきっちゃって。
お気に入りのアクセサリーを付けてみたりして。
ただの同窓会なのに。
…普段より時間をかけてお化粧をした自分の姿からはとてもそうは思えない、けど。
「………気合い入りまくりっていうね」
麻実からきりのくんは来ないと聞いたくせに。
ばかなわたしは僅かな期待を胸に抱いておしゃれに精を出していた。