真夏の残骸

ドリンクが揃ったところで麻美が皆に押し出されるような形でその場に立ち上がった。


「えーっと!今日は皆来てくれてありがと!飲んで食べて楽しみましょー!!」


高らかに乾杯の声が響き渡った。

そして近くの席のひとのグラスと自分のグラスで挨拶を交わす。

空腹にアルコールはやけに染みる。

続々とコースの料理も運ばれてきて、皆の緊張もだいぶほぐれたようだった。

久しぶりに会ったとはいえすぐに打ち解けられる。

最初抱いていた不安なんてなかったように、懐かしい面々と思い出話に花を咲かせて笑いあった。


「ねえねえ、満榎は彼氏できたー?」

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