真夏の残骸
終わらない夏
公園を後にして三次会のカラオケへと向かう。
…しっかりと指を絡めた、恋人繋ぎなんかをしながら。
「麻美、知ってたんだね」
「俺が同窓会行かないって最初言ったら麻美さんに怒られたよ。男なんだからはっきりしろ!って」
「じゃあわたしの気持ちもばれてたのかなぁ…」
「そうかもね…迷惑かけちゃったな」
予想通り、さっきのは麻美からのメールだった。
“先にカラオケ行ってるから錐乃も連れてきてね”
簡素なメールに色々な意味が込められていた。
…冷やかされる覚悟で向かうのも微妙な気持ちだけど…。
でも錐乃くんとのことをきちんと麻美には報告したい。
おめでとうって、言ってくれるかな。