片道恋愛
『へー…』
彼。佐伯くんは何か考え込むように黙りこみ、そんな彼を不思議に思いながら見つめる私。
えーっと。
今何がおきているんだろうか。
私も彼同様、悶々と思考を巡らせていると。
『水嶋さん、知ってる?
俺ら、大学一緒なんだよ。』
突然話の内容が180度変わり、大学の話になっていた。
私が思考を巡らせて居た時間はなんだったんだ。
そんな事を言えるはずも無く、質問されているわけだし。と思い、返事をする。
「あ、うん。…今日波流から聞かされた。」
お昼休みに波流に吹き込まれた、私の中の最新情報を引っ張り出す。