片道恋愛
『おかえり~』
教室に戻ると、入学当時からの友達の、
宮部 波流(みやべ はる) に声を掛けられた。
「ただいま。あれ?お昼まだ?
先に食べてて良かったのに、ごめんね。」
今朝登校して直ぐに、さっき告白してくれた男の子にお昼休みに話があると呼び出されて行ったのがついさっき。
いつもお昼ご飯を一緒に食べている波流にも一言声を掛けたんだけど、お弁当を食べずに待っていてくれたらしい。
『んー? や、一人で食べるのも味気無いし。結果もゆっくり聞きたかったしね。』
ニヤリと笑った波流を横目に、私もお弁当を取り出した。
「結果も何も…分かってるくせに」
少し拗ねた様にそう言うと
『まあね。でも今日の相手って相原君でしょ?隣のクラスのモテ男くん。』