記憶
私の家は四人家族だ。
母親、みゆ、げんた、私----凜。
苗字は「哀矢」。
みゆとげんたは漢字で書くと
美優、元汰となる。
父親は私が5歳の時に死んだ。
原因は交通事故。居眠り運転の車に轢かれ
父親はあっけなく死んだ。
私は父親の返り血を浴びた。
そこから恐怖が無くなった。
父親の血を浴びて
私は倒れた。
気持ち悪い悲しい苦しい嫌だ
でも
--早く死んじゃえ
記憶の片隅には
この言葉がはっきり残っている。