代打、俺!!



菅原を捜して三人で歩いていた


「あいつ今日は出れないかもって昨日言ってた」

爽が急につぶやいた


どうゆうこと??

やっぱりエースは温存ってやつ??

「な、何で??」

「さぁな……

それを今からききに行くんだよ」

じゃあなんか理由あんのかな??


森山の選手たちがたまっているところを見たらその中に菅原もいた


菅原は私たちに気づいてこっちに走ってきてくれた


「………おつかれ」


泣いたのかな??菅原の目は真っ赤だった



最後の大会だもんな……


「やっぱりおまえらには勝てねーわ

俺おまえらに負けるならあきらめつくって思ってたけどやっぱり悔しいわ」

誰だって悔しいよ


「俺だっておまえに三振とられて悔しい」

将悟も相当悔しがってたからね


「爽には見事にもってかれた」

そういわれて爽は少しはにかんでいた


「ほんとは俺今日出れなかったはずなんだよね……

俺の力でおまえらに勝ちたかったんだけどさ


二週間くらい前にさ肘痛めて病院行ったら球数制限出されたんだよね……」


うそ!?どうして??

爽と将悟も知らなかったみたいで顔がこわばった


「俺バカだよな

大会前に張り切りすぎたのかな(笑)」

そんなの………

くやしいよね??

なんて声かけたらいいかわかんなかった

それは爽と将悟も一緒で……


「次も勝てよ

じゃあ俺もう行くから…」

菅原は手を振って戻っていった


そのあとも私たちはずっと無言だった


< 303 / 479 >

この作品をシェア

pagetop