【BL】続*純と愛の青春ライフ
第4章*無愛想な嫉妬
――まさか、こんなことになるとは思っていなかった。
まさか、あいつを好きになるなんて……。
「佐賀くん!」
景色がすっかり秋の色へと変化してきた今日。
机に頬杖をついているところへやってきた山田さん。
「あ、おはよう」
山田さんは泣きそうな顔をして、壁に立てられた一本の松葉杖を見つめている。
「……ごめん、佐賀くん。私のせいで……」
「え、何?もしかして気にしてる?」
「だって……私が注意してなかったから……」
あれは事故だ、山田さんは関係ないと言えば嘘になるけど、俺が勝手に飛び出したわけで。
どこの世界に女に向かってお前のせいだとほざく男がいるんだ。
無責任すぎる。
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