【完】るーむしぇあ。

「──というわけなの」


「……わかった。そのサイトでお前は【陽】と名乗り、条件を提示したと」


私はうなずく。


「で、俺は【sakura】と名乗って、条件がぴったりのお前に連絡を取った」


そういうことみたいだ。

私は【sakura】を勝手に女の子だと勘違いし、和希くんは【陽】を男の子だと思った。


今日になるまで会わなかったのは、正直それどころじゃなかったからで、メールのやり取りが数回あっただけだった。


「あーどうしようか……」


「どうするもなにも、私は一緒に暮らしてもいいよ?」


っていうかむしろ暮らしたいです。
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