【完】るーむしぇあ。
* * * * *
宿の人に湿布を貼ってもらって、とりあえず練習には参加することになった。
まあ、座ってれば問題ないからね。
ため息をつきながら楽譜を見ていると、ふと視線を感じて顔を上げた。
パチッと目が合ったのは……和希くんだった。
だけど、目が合ったと思ったのは一瞬で、ふいっと視線をそらされてしまう。
おーい、大ちゃん。
これで大丈夫なんだっけ?
あからさまに避けられちゃうと、例え、これが作戦の成果だったとして傷つくよ……。
「佐々木さん、足、大丈夫?」