【完】るーむしぇあ。
「な、泣いてなんかないよ!!」
「じゃあこれは何?」
ほっぺたをツンツンってされて、かあっと顔が熱くなる。
「あ、汗。そ、そうそう、汗だよ汗」
「ふぅん。こんな涼しいのに」
っていうか私、汗はないだろ。汗は。
女の子としてどうなのそれ。
1人で泣いていたのが恥ずかしくて、とっさについた嘘はバレバレだ。
少しずつ目が慣れてきて、和希くんの表情が見え始める。
その視線は私をまっすぐに捕らえていて、動けなくなる。
「昨日の答え、聞かせて」