【完】るーむしぇあ。
夕陽が差し込む教室の窓際に立って、大きく深呼吸をする。

バカだなぁ。ホントに。


練習たくさんしてきたのは確かだけど、私1人がしてたわけじゃないもん。

先輩たちは、私より1年以上多く練習しているんだ。



落ち着いてくると、ふと木下美波のことが気になった。


彼女の名前も呼ばれていない。


私は合宿中の合奏のメンバーでもなかったけど、彼女はメンバーだった。

それなのに今日名前を呼ばれなかったことは、プライドが高い彼女をどれほど傷つけただろう。


私以上にショックを受けてるに違いない。



そう思うと、いてもたってもいられなくて私は学校内を探し始めた。
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