【完】るーむしぇあ。
心臓の音がうるさい。
今すぐここを飛び出して、彼女みたいに抱きしめて欲しい気持ちももちろんあったけど、何だかそれは違う気がする。
きっと和希くんは優しいから、私のことだって抱きしめて、なぐさめてくれると思う。
だけど、その優しさはきっと特別な優しさじゃない。
そんなのは余計に痛いだけのような気がする。
色々考えた挙句黙っていると、もう一度和希くんの声が聞こえた。
「あのさ、さっきはありがとう。美波はさ、ああ見えて昔からよく泣いてて、結構弱いとこあったりするんだ。しかも1人で、誰にも見つからないように泣くんだ」
何かを思い出すように、彼はそこまで言ってからひと呼吸おいた。
今すぐここを飛び出して、彼女みたいに抱きしめて欲しい気持ちももちろんあったけど、何だかそれは違う気がする。
きっと和希くんは優しいから、私のことだって抱きしめて、なぐさめてくれると思う。
だけど、その優しさはきっと特別な優しさじゃない。
そんなのは余計に痛いだけのような気がする。
色々考えた挙句黙っていると、もう一度和希くんの声が聞こえた。
「あのさ、さっきはありがとう。美波はさ、ああ見えて昔からよく泣いてて、結構弱いとこあったりするんだ。しかも1人で、誰にも見つからないように泣くんだ」
何かを思い出すように、彼はそこまで言ってからひと呼吸おいた。