【完】るーむしぇあ。
非常に珍しいことに食欲がなかった私は、部屋に閉じこもってベッドの上でゴロゴロと転がっていた。


一応、手には英単語帳。

頭には入っていないけど。


綾香ちゃんが言うように、本当に和希くんが心配してくれていたとしても、優先順位は木下美波が上ってこと。

もし合宿で私と彼女が同時に怪我をしていたら、和希くんは私のところに来てくれたかな?



彼は彼女のこと、"好きだった"と言っていた。

じゃあ、"好き"から"好きだった"に変わったのはいつで、理由は何だったんだろう。



それに彼は以前、金持ちが嫌いなだけと言った。

木下美波は例外だったってことだろうか。
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