【完】るーむしぇあ。
お?今日はセーフみたい。
私は足音を忍ばせて身支度を整えたら、テーブルに"先に行きます"のメモを置いて学校へと向かった。
少し早い時間だから、まだセミも鳴いていない。
空は青く澄んで、少し憎いくらい。
左で持っているフルートのケースはなぜかいつもより重く感じる。
全部やめちゃえば楽になるんじゃないかって思ったのに、結局私には楽器を吹くことしかなくて……。
学校の警備員室に行って、事情を話して音楽室の鍵を借りた後も、楽器を吹くべきかどうかの迷いは消えなかった。
だけど、なんだかあの曲が聞きたくて、本当は和希くんが吹いてくれるあの曲がいいんだけど……いないしね。
私はフルート組み立て、少しだけ音出しをして、あの曲──"Over the Rainbow"を吹き始めた。
私は足音を忍ばせて身支度を整えたら、テーブルに"先に行きます"のメモを置いて学校へと向かった。
少し早い時間だから、まだセミも鳴いていない。
空は青く澄んで、少し憎いくらい。
左で持っているフルートのケースはなぜかいつもより重く感じる。
全部やめちゃえば楽になるんじゃないかって思ったのに、結局私には楽器を吹くことしかなくて……。
学校の警備員室に行って、事情を話して音楽室の鍵を借りた後も、楽器を吹くべきかどうかの迷いは消えなかった。
だけど、なんだかあの曲が聞きたくて、本当は和希くんが吹いてくれるあの曲がいいんだけど……いないしね。
私はフルート組み立て、少しだけ音出しをして、あの曲──"Over the Rainbow"を吹き始めた。