【完】るーむしぇあ。

「佐々木、ちょっと聞きたいんだけど」


「うん」


食料を冷蔵庫に入れていた和希くんがリビングに戻ってきて、私の向かい側に座る。


「俺がバカなのかもしれないけど」


「うん?」


「なんで美波はあそこまでショック受けてるの?」


「…………は?」


何言ってんの?

まさか、もしかして、和希くん……木下美波の気持ちに気がついてないとか?!


「いや、たしかに黙ってたのは悪いけどさ、"からかってたのね"ってどういうこと?」


「…………」


開いた口がふさがらなかった。
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