【完】るーむしぇあ。
……そっか。

私は和希くんとの関係が壊れてしまうのが嫌だったけど、その関係って信頼で成り立ってたんじゃない?


だったら、そんな簡単に崩れるような信頼だったかって?

答えは、ノー。


今まで重ねてきた毎日は間違いなく私の心にある。

今も。これからも。


例え和希くんが木下美波を好きでも、そんなことは関係ない。


私は、和希くんが好き。


「……綾香ちゃん、私言ってくる」


「うん!!」


私は力強くドアを開け、病室を飛び出そうと1歩踏み出し──


「おねえちゃんストップ!!」


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