【完】るーむしぇあ。

「だって年上の人に向かって、りっちゃんって呼べなんて無理だろ」


律儀な和希くんらしい回答に私は少し微笑む。

それに対して彼はまたむっとする。


「陽菜ちゃんはりっちゃんって呼んでね」ということなので、私とりっちゃんはうどんを食べながら、和希くんと綾香ちゃんの方を見た。


「で、俺の質問を無視しないで下さい」


「あ、ごめん。順番に話すとねー陽菜ちゃんがここの中を覗いてて」


のぞ……いてましたけど……ほらまた和希くんの絶対0度の視線が痛い。


「私が声をかけたら石段から落っこちちゃって、消毒してあげた代わりに手伝ってもらった」



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