【完】るーむしぇあ。


リビングの新品のテーブルの上にマグカップが2つ。

紅茶しかないけど、とりあえず彼の分も出してみる。


1つずつゆっくり落ち着いて話し合おう、ということになり、私たちはテーブルを挟んで向かい合っていた。



「まず質問の1つ目。お前んち金持ちだったよな?なんでルームシェアする必要があるんだ?」


「それはね、お父さんの会社が倒産しちゃったから」


「……っは?!それそんなあっさり言っていいこと?!」


あっさりも何も和希くんが聞いたのに。


紅茶をひと口含んでから私はここに至るまでの経緯を話し出した────
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