【完】るーむしぇあ。

「和希くんさ」


「ん?」


「木下美波さんと知り合いなんだね?」


ガシャン


「……あ、うん、まあ」


落とした茶碗を拾い上げながら、私と目も合わせない彼。


いつも冷静沈着な彼が明らかに動揺している。


なぜ。

なぜ、なぜ、なぜ!!


なぜに動揺しているの?!



私は震えそうになる声を必死に抑えて、冷静に冷静にと言い聞かせて質問を続けた。


「もしかして、幼馴染とか?」


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