【短編】修学旅行の夜に
すると林クンは小さくため息を1つ吐いた。
「…話を最後まで聞け馬鹿芽衣子。
罰ゲームの内容は、
"芽衣子に告白してキスをする"じゃなくて、
"好きな人に告白してキスをする"だよ。」
そう言って、親指で私の涙を拭った。
「……え?」
じ、じゃあそれは…
「俺は本当に芽衣子が好きだ。
…もう何回も言わせんな。」
「……っ、う、うん…。」
また涙が止まらない。
嬉し涙が止まらない。
「…おい芽衣子。
お前ももう一回告白しろよ。」
「えぇ!?い、嫌!!
無理だよっ!!」
「ほー…言ってくれるね。
…言わねぇとキスするぞ。
さっきのヤツと比べモノにならないくらいの。」
つまり…は、激しいヤツですか?
「い、言うよ!
…私は、…林クンが、
…ス、キ……です!!」
やば! 声裏返ったι
「…フッ、
はい、よく出来ました♪ちゃんと芽衣子チャンの気持ち伝わったよ☆」
そう言って林クンは私の頭をポンポンと撫でた。
…幼稚園児か私は。
「偉い芽衣子チャンにはご褒美があります♪」