【短編】修学旅行の夜に
「おーい。芽衣子さーん。」
「わ!…ごめん、奈々!…何?」
春の暖かい陽射しが眠気を誘う。
教室の窓側の人達はほとんど眠そう。
…しかしその中に眠そうな顔してるケド、眠くない。
でも自分の世界に入り込んでいる人が一人。
草野芽衣子(15・♀)
現在中学3年生。
芽衣子は教室の窓から頬杖をついて、
外の景色を眺めていた。
今は昼休み。
窓側の人だけではなく、クラスの1/3の生徒が机にうつ伏せて夢の中。
そんな暖かい春の日。
芽衣子の学校の3年生は、修学旅行を明後日に控えていた。