【短編】修学旅行の夜に
2
そして修学旅行当日―――
朝早くから駅に集合して、特急の電車に乗り込んだ。
「芽衣子重いよぉ~ッι」
友達の奈々がパンパンの荷物を引きずるように持って来る。
「奈々は余計な物を持って来すぎ!」
私はちゃんと必要最低限の物しか持って来てないから普通だ。
「だってぇ~…私には全て必要なんです!」
「どーだか。ホラ、荷物上げてあげる。」
「わ♪ありがとー☆」
そう言って奈々が荷物を私に預け、
座席の上にある棚にのせようとした。
…うわ、マジで重い―――――…!!!
そう思った時には、
手が荷物から離れて頭の上に落ちそうになった。
「やッ…ば…!」