響〜HIBIKI〜
「かなちゃんは、ライブ見に来る位だからEX☆LEのファンだよね?」


直人が聞く。


「はい、高校生の時からです」


花奏がニコニコして言う。


「じゃあさ、メンバーの中で一番好きなの誰?」


「ちょ、待って。高校生の時って、何年前?」


「えっと、7年位前です」


直人の質問に、直樹が横やりを入れる。


「直人さん、7年前ってまだ俺らいないっすよ」


「うぁ〜、マジか」


「直人、直樹、残念っ」


マツが嬉しいそうに突っ込みを入れる。


「じゃあ、俺たちの中の誰かってこと?」


MAKIDAIの言葉でオリジナルメンバーが指差し合う。


「そんなの高校生が好きになるっていったら、TAKAHIROに決まってるだろ」


とHIROが一撃したが、花奏は気まずそうな顔をして、


「すいません。私、本当はATSUSHIさんのファンなんです」


そう言うと、余裕をかましていたTAKAHIROがズッコケた。


花奏は、わざとこの場にいないメンバーの名前を言ってみた。


「マジかよ、かな⁉︎」


「なーんて。本当は、全員です」


「こら、かなちゃんいい子ぶってるのか、誤魔化してるのか、どっちだ?」


MAKIDAIにそう突っ込まれたが、


「どっちでしょう?」


笑顔でそう言って、ごまかすと、


「かなちゃん、小悪魔だな〜。そうやって、逆に皆んなの心を引きつけてるんでしょ」


テツヤがニヤニヤしてそういうと、


「なるほど、さすがテツヤさん。女心が分かるなぁ」


MAKIDAIがうなづきながら、関心する。


「えっ、私って、小悪魔ですか〜?」


花奏は、笑ってそういった。
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