響〜HIBIKI〜
荷物を積んだ車は、撮影の行われている海岸へ到着した。



テントにはスタッフの姿しか見えなかったが、少し離れた場所で撮影しているようだった。


荷物を持ってテントへ行くと、



「休憩に入ったら、すぐ飲み物出せるように準備お願い出来ますか？」


「はい」


スタッフに指示される。


準備をしながら、撮影の様子が気になる花奏。


「休憩、入りま〜す」


「じゃあ、TAKAHIROさんに持って行ってくれる」


「え、私が渡していいんですか？」


「うん。あ、そうか、娘さんだね。悪いけど今回スタッフ少ないんで飲み物とか食事の世話手伝って貰えるとたすかるんだけどいいかな？マネージャーさんが側にいるし、分からないことは聞いてくれればいいし」


「え、そんな、逆に嬉しいです。こんな機会二度とないと思うし」


花奏は、嬉しい気持ちいっぱいだった。
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