響〜HIBIKI〜
TAKAHIROは、そんな花奏を心配してか、


「かな、無理しなくていいよ。今日は、ただ撮影を見に来ただけなんだし、話が急過ぎるから誰だって驚くに決まってるし」


そう言って、花奏の気持ちを汲んでくれた。


しかし、監督は諦めきれず、


「いやぁ、ほんの少しでいいから、出てくれないかな?この島のシチュエーションにもぴったりなんだよ。よそから連れて来た街の子じゃ合わないんだなぁ」


監督は、出会うのを待っていたかのように花奏に惚れ込んでしまった。


「かな、どうする?」


TAKAHIROは、心配そうに花奏に問いかける。


花奏は、TAKAHIROを見た。
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