響〜HIBIKI〜
予定変更のため、監督、スタッフ達は打ち合わせを始めた。


TAKAHIROはその間、少し早いランチになった。


「かなは、いいな。毎日こんな美味しいものが食べれて」


「え?」


TAKAHIROは、フォークをくわえたままで花奏の顔を覗きこんだ。


「上の空だね」


「あ、ごめんなさい」


「大丈夫だよ。撮影って言っても、映像だけだし、逆に演技なんかしなくて自然にしてたほうが、かならしさが出ると思うしさ」


「うん」


TAKAHIROは、花奏の心配な気持ちをほぐすように話した。
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