響〜HIBIKI〜
「あれ、かなは?」


さっきまで、TAKAHIROのそばにいたはずの花奏の姿が見えない。


「TAKAHIROっ」


人の気配を感じて振り返るTAKAIRO。


「あぁ、ヨッシー」


後ろにいたのはマネージャーの吉川だった。


「なんか、俺じゃあ嫌みたいな返事だなぁ」


「何が?」


TAKAHIROは、何のことか分からないと言った顔で答える。


「かなちゃん、探してたんだろ」


「別に探してるって程でもないけど」


「ふーん。まぁ、あんまり深入りするなよ」


「深入り?」


TAKAHIROは、マネージャーの言葉をあまり真剣には、受け止めていないようだ。


「島にいる間はだけなら、いいけど、後々面倒なことにならないようにな」


TAKAHIROは、言葉の意味は分かっていたがまだそこまでの関係でもないとあまり真剣には受け止めていないようだった。


しかし、その後しばらく、何か考えているようだった。
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