響〜HIBIKI〜
かながピアノの前に座り、TAKAHIROがその横に立つ。


かなのピアノの音が響くと、ざわついていた会場も静かになりその音色に聞きいる。



そして、TAKAHIROの歌がかなのピアノの音色を華やかにする。



かなとTAKAHIROは目が合う度に微笑み合う。


オーナーはその2人の様子を見て、


「お似合いの2人なんだけどなぁ」


と呟いた。


「本当、お似合いね。でも、明日にはお別れでしょ」


オーナー夫人も切なそうにかな達を見つめた。


「こんなに仲良くなるとは思わなかったな」


「二人とも、別れが辛くなりそうね」


夫婦は、かなを喜ばせたかったはずがつらい思いをさせるのでは、と気に病んでいた。
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